『脱力』って何ぞや?

1本指で弾いてみて、指がつりそうになった貴方は、ぜひ「脱力」をマスターしましょう。「脱力」というのは普段なかなか無意識にやっているものではないらしく、ちょっと慣れが必要なので、気長に練習してください。
よくTVで催眠術とかかけているシーンを見かけますが、その時の文句で必ず「はい、全身の力を抜いて楽ーにねー」なんて言いますよね。そう。脱力って意識しないとなかなか出来ないんです。で、まずは1本指で弾いていた手(腕)を楽ーにしましょう。そして、腕を上下に上げ下げしてみてください。下げたときには、軽く手がテーブルにぶつかる程度に(怪我しないでね)。さ、そこで、手がテーブルにぶつかった後、手を上げる時、貴方は腕のどの部分が一番早く上に行きますか?指?手の甲?・・・んーまだまだ脱力ができていません。もう少し力を抜きましょう。ひじ?・・・んーそれは肩に力が入っていますね。肩こりの原因ですよ。手首・・・と答えた貴方!それは理想的なお答えです。そう、「手首が一番大きく上下運動している」のが正解!ついでに手がテーブルに触れた際、手首が一番下になっていて、その反動で腕を上に持っていこうとしていれば、まさに理想的!

ささ、その状態で再び鍵盤に向かいましょう。再び1本指で弾いてみてください。・・・あれれ、手首を固定して指で鍵盤を押して弾こうとはしていませんか?支点は指の関節ではなく、手首です。手首を上下させて、その反動で打鍵してみてください。ちなみに指に必要な力は、手首が上に行った時、腕の重さを支えるためだけ。鍵盤を押す力は要りません。鍵盤を押すのは手首が下に行った時の、腕の重みだけなんです。・・・ちょっと慣れが必要だとは思いますが、少なくとも手首を固定して弾いていた最初の頃よりはずっと楽に打鍵できていると思いませんか?
 

ちなみに、生ピアノ(グランド、アップライトなどのトーフ鍵盤)を弾く場合には「脱力奏法」はやらないでください。逆に怪我します。ピアノは「手首を固定して指の力を鍛えて」弾いてください。「脱力奏法」はあくまでエレクトーンの鍵盤のように、鍵盤が軽くてかつ、イニシャル/アフタータッチが効く鍵盤に有効な奏法です。

ノンレガート奏法の研究
  レガートとスタッカートの間?
  まずは、1本指で弾くこと
  「脱力」って何ぞや?
    つまりベースもノンレガート

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